「僕はまったく貴女を愛しておりません」

ロシア後期象徴派の小説家・詩人であるアンドレイ・ベールイは、モローゾワ夫人なる女性に、2年間にわたって匿名で手紙を送り続けたそうな。

貴女が誤って僕の愛を理解するのではないかと恐れるのではっきり言います。僕はまったく貴女を愛しておりません。

僕は天とともにあるのでも、貴女とともにあるのでもありません。僕は自分とともにあり、自分と語りあっているのです。僕は自分に呼びかけ、自分に恋しているのです。

これはひどい…。

終末と革命のロシア・ルネサンス (岩波現代文庫)

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