窓へ耳をあずけてまた眠った。時の移りは蛙の声へ掛けて、四角の空間の、部屋そのもののような眠りだった。やがて手に持てるほどの大きさの、箱のような眠りとなった。人は力がおとろえて時間の流れに添いかねると、箱となって眠る。輪郭の保たれた空洞をせ…
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