人の静まった夜中に、部屋を暗くして、花に向かって一人坐ると、顔が白くなる。やがて皺ばんで、泣いているような笑っているような、年寄りの面相が宙に掛かり、顔に泥を頂いていて、ある夜、荒い息づかいが闇の底からふくらんで、人が山道を急ぎ登ってきた…
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