生まれて初めて、ナマで、宮台真司の話を聞いた。江戸糸あやつり人形座「マダム・エドワルダ ―君と俺との唯物論―」という芝居を見たのだが、上演後トークのゲストだったので。うん、宮台がゲストだったから見に行ったのだ。芝居はあんまり面白くなかった。バタイユの短編を人形劇(といいつつ生身の役者も出てくる)にしたもので、話の筋としては、酔っ払って娼婦買って、この女が神だ、いや、神は豚だ!とか言って悩むの。舞台上でコントラバス2本がずっと演奏しているんだけど、これが現代音楽風で、プリペアド・コントラバス、とでもいえばよいのか、弦にクリップ挟んだりしてノイズを出していて良かった。
もちろんメモなど取っていないのでうろ覚えで。

  • 現代日本ではファシズムは実現しない。全体性を謳っても、すぐに部分へと切り崩され、ネタとして嘲笑される」(宮台ってファシストだと思ってたけどなー)
  • 「バラードの『クラッシュ』はすげえ」(読みたいな)
  • ヘーゲルはヘタレ。未来から見れば意味があるのだと考えなければ、無意味な現在を生きられない」(ヘタレって言った。宮台っぽい。)
  • バタイユのいう至高性って、たどり着いたと思ったら次の瞬間に賢者モードになっちゃうから難しい」(賢者モードって言った。語彙が宮台っぽい。)
  • 「乱交パーティは2,3回しか続かない。賢者モードになったときのショックで心が傷ついてしまう。スワッピングは続く。」
  • 「システム理論をやってる人間の9割はクズ」(同業者Dis。宮台っぽい。)
  • 「柄谷さんもボケた」(宮台っぽい。)(資本主義以外の選択肢はあるのか、みたいな話だったと思うが、どの点で柄谷をdisってたのかよく分からず)

「結論から言います」とか「それは織り込み済みです」とか「民度が低い」とか言わなかったので、イマイチ宮台っぽくなかった。